919 忘れてはならない日

2015年9月19日未明、安保関連法案が強行採決されました。集団的自衛権の行使容認という、現法憲法の枠内では違憲性が明白な法案です。これだけの反対運動・反対世論の中、国会での数の力で押し切るのは暴挙というほかありません。

でも、法案が可決されたからといって、この日を境にこの国の在り方が根本的に変わったというわけでもないと思っています。憲法前文には平和主義が高らかにうたわれていますし、戦争放棄の憲法9条も残っています。新たな政権が誕生すれば、違憲の法律だとして効力を失わせることもできます。

また、集団的自衛権行使前提となる「存立危機事態」=国の存立が脅かされ、国民の生命・身体・幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合なんて、まともに解釈すれば、個別的自衛権が行使される範囲とほぼ同じと言って良いはずですし、現行憲法の枠内から、そう解釈すべきであると宣言することもできるはずです。

自衛隊の活動範囲が拡大した後方支援(兵站)活動にしても、イラク戦のときのフランス・ドイツのように、集団的自衛権を持っていても派遣しないという選択肢もあり得るのです。

だから、今回の強行採決への怒りを持続させることが大切だと思います。

2011.3.11直後は、もう原発は要らないとの国民世論が盛り上がりましたが、4年半経って後退し、川内原発の再稼働が決まりました。

9月19日を「9条が逝く日(919)」にしてしまうかどうかは、今後の私たちの思いと行動にかかっているのだと思います。

弁護士 栗山博史