今年の思い出

                                弁護士 野呂芳子

あっという間に年末で、事務所も今日で仕事納めです。気がつけば、1年間、忙しさにかまけて一度もブログを書かなかったような・・・

とってつけたようですが、今年のよかったことを記しておきたいと思います。

5月に、ウイーン少年合唱団の公演に行きました。ずっとファンだったのですが、公演に行くのは小学生の時以来でした。帰りに思い切って6枚組のCDを購入し、自宅で朝晩聞いて、澄んだ歌声に心を洗われています。

今年も本はたくさん読みましたが、一番心に残ったのは、イギリスのピーター・メイという作家の「さよならブラックハウス」という小説でした。久しぶりに、青春時代の痛み、それも感傷というような甘さを伴うものではなく、きりきりと胸を絞り上げられるような痛みを思い出しました。スコットランドの荒涼とした自然の描写も素晴らしかったです。この作品は、当初、イギリスでは版元が見つからず、フランスで出版され、評判を呼び、ようやく母国で出版となったという異例の経緯だったそうですが、こんないい本がなぜ?と不思議に思うと共に、最初に取り上げてたフランスの出版社に感謝、感謝です。

この本を読んで、二つ、別の作品を連想しました。一つは、大学時代に英語の授業で原書を読まされたグレアム・グリーンの短編集の中の「イノセント」という小品です。「さよならブラックハウス」も、「イノセント」も、壮年になった男性が、故郷を訪ねていき、過ぎ去った日々に出会う話です。もう一つは嵐が丘。こちらはストーリーには共通性はありませんが、やはり、厳しい自然の描写が胸に迫るという点での想起です。いずれもイギリスの小説で、改めて、イギリスの小説っていいなあと思いました。

来年も素敵な本に出会えますように。

 

皆様1年間お疲れ様でした。来年が、皆様にとってよい年になりますように心からお祈りして、本年の業務を終了いたします。来年もどうぞよろしくお願いいたします。