ひまわり

暑かった夏も、ここ数日は秋の気配がしのびより、夏が大好きな私はとても寂しいです。

夏になると思い出す映画は、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニの「ひまわり」です。まだ20代だった8月、銀行での勤務を終えてから、1人で銀座に見に行きました。有名な映画ですので、ご存じの方も多いと思いますが、少しストーリーを紹介します。舞台は第二次世界大戦当時。イタリアの若く陽気な新婚夫婦の夫が、徴兵され、苛酷なソ連戦線に送られる。戦争が終わり、いくら待っても待っても夫は帰ってこない。思いあまった妻は、1人でソ連に夫を捜しにゆく。捜して捜してようやく巡り会えた夫の横には、既にソ連での若き妻と子供がいた・・・。

号泣しました。当日だけではなく、1週間ぐらい思い出すと涙が止まらず、泣きながら通勤する変なOLになってしまいました。今でも忘れられないのは、ソ連で夫と巡り会った時のローレンの表情。悲しみにもまして自嘲を漂わせた表情。それと、ローレンが泣いて母国に帰った後、ローレンへの思いが頭から離れなくなり、彼女を訪ねる決心をした夫(マストロヤンニ)が、遠い昔、出征の時に笑顔で約束したおみやげを握りしめていたこと。そんな彼を問いつめず、引き留めず、目に一杯の涙をたたえながら「帰ってくるわね?」と言葉少なに聞くソ連の若き妻。

こうした登場人物と共に、ソ連の大地に咲き乱れていた、めまいがするような、むせかえるようなひまわりも目に焼き付いて離れませんでした。

ひまわりといえば、その後、伊藤咲子さんの「ひまわり娘」(古すぎますか?)、クレヨンしんちゃんの妹の「ひまわりちゃん等、色々ありますが、私にとっての「ひまわり」は、やはり、あの映画であり、 今でも思い出すと涙腺が緩みそうになるほどです。またいつか見たいとも思いますが、泣きはらしてもいい時と思うと、仕事を引退した遠い先になるかもしれませんね。                      弁護士  野 呂 芳 子