100分de名著 楽しみです!

 NHKの「100分de名著」という番組があって,録画してときどき見ます。毎月1冊,特定の名著を題材に,週に1回25分ずつ,4回で100分という構成です。司会は伊集院光とNHKアナで,ゲストとして,その名著に詳しい人が呼ばれて,著作の内容やそれが書かれた背景,著者の人物像などを解説してくれます。

 今年の4月は,夏目漱石の『こころ』で,語り手は姜尚中氏。姜さんは,100万部を超えるベストセラー新書『悩む力』で,夏目漱石とマックスウェーバーを題材に,現代における悩むことの大切さを語り,話題になりました。

 漱石の『こころ』は,何年か前に再読し,感銘を受けました。刑事事件を担当したときに,ときどき,自分が弁護する被告人に本を読むことを薦めることがありますが,この『こころ』を薦めることがよくあります。人間のエゴなど,人間の本質が赤裸々に描かれているせいか,それぞれ自分自身の経験と照らして,考えさせられるようです。

 姜さんって,文学者でもないのに,ここまで読み込むかぁ?深読みでは?と思うくらい,作品を読み込んでいます。私は,いつも本を表層的にしか読めない,文学「こころ」がない人間なので,姜さんの解釈がとっても楽しみです。

                                                       弁護士 栗山博史