『サラの鍵』

妻から勧められて、『サラの鍵』という小説(タチアナ・ド・ロネ著)を読みました。

第二次対戦下の1942年にフランスで発生したヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件(フランス警察によるユダヤ人大量検挙事件)を題材にした小説(フィクション)です。検挙の日、10歳の女の子サラが、すぐに自宅に戻れると思って、弟を自宅の納戸に入れて鍵をかけます。両親も、サラも、検挙され、そのまま収容所に連れ去られます。サラは収容所から脱走を図り、家族を待っているはずの弟をもとを目指します。

一方で、現代を生きているパリ在住・アメリカ人の女性記者は、この事件を記事にしようと調べている過程で、収容所を脱走した少女のことを知ります。そして、その少女の家族が住んでいたアパートが、偶然にも、女性記者が夫の祖父母から譲り受けてこれから住もうとしていたアパートだとわかります。DSC_0095

少女サラが弟の待つアパートを目指すまでの出来事と、女性記者が過去の事実を調べた結果そのアパートにたどり着く時間軸が一致するという構成は、見事だと思いました。

小説が良かったので映画化されたものを観たくなり、DVDを借りてみました。原作を読んだ後の映画では裏切られることが多いのですが、この映画は、決して裏切られることはありませんでした。

お勧めの一冊です。

弁護士 栗山博史